「永代埋葬権」がふるさと納税返礼品に登場 ~長野県小諸市~

長野県小諸市は、市営高峯聖地公園の合葬式聖地における「永代埋葬権」をふるさと納税の返礼品に加え、2018年2月20日から「ふるさとチョイス」のサイトで寄付金受付の開始をするそうです。

小諸市は、市営墓地の高峯聖地公園(小諸市己(き))で遺骨を永続的に管理してもらえる「永代埋葬権」を、同市のふるさと納税の返礼品に加える。

小諸市「永代埋葬権」を返礼品に ふるさと納税 | 信濃毎日新聞[信毎web]

小諸城の橋の写真

市営高峯聖地公園の合葬式聖地では、「10年個別埋葬方式」「20年個別埋葬方式」「共同埋葬方式」のいずれかを選択して埋葬する方法が採られていますが、今回の返礼品は「共同埋葬方式」となっています。通常の使用料は市内居住者5万円、市外居住者は7万円となっていますが、ふるさと納税で必要となる寄付金額は24万円です。その後の管理費や共益費は無料なので、供養に関して承継してくれる人がいない人も安心できます。

都市在住者に小諸市とのつながりを持ってもらう試みですが、どれくらいの反応があるのかはわかりません。確かに都市部では墓の取得費が高かったり、墓地不足で公営墓地の申込は高い抽選倍率となっていたりする現実はあります。ただ、都市部の墓地・霊園でも合祀型のお墓は増加傾向にあり、使用料も低価格に設定されているため、小諸市に特別な縁がある人でなければ近くの墓地・霊園の合祀施設を選ぶ可能性の方が高い気もします。

ふるさと納税の返礼品は各自治体とも工夫を凝らしており、以前もお墓の清掃や墓参り代行などのサービスが多数あることを紹介しました(参照:ふるさと納税の返礼品としてお墓の見守り・清掃を提供する自治体が増えている)。これらの動きは、少子化の中でお墓の承継が難しくなっていること、都市部への人口集中と地方の過疎化などの社会的課題を反映したもので一定のニーズがあるだろうとは思います。

都市部の問題解決の一助に地方がなりうるのかという点で、小諸市の今回の試みは興味深いものですが、問題は年在住者が生前に小諸市との深い関係を築いているのかどうかということかもしれません。お墓が地方と都市在住者を繋ぐ役割を持つとしたらそれは魅力的な話ですが、そこまで行き着くには都市在住者に地方への興味を持ってもらうという一般的な町おこし、村おこしと同様のハードルがあるかもしれませんね。

 

誰もが安価に選択できる葬送の方法を模索中です。また法律・条例や社会的ルールが向かうべき方向についても日々勉強しています。